技能実習生は日本の企業に外国人を招き入れ、そこでの技術を身につけた後で帰国して、自国の技術の発展に努めることを目的に実施されている国際協力の一種です。
この制度は農業などの分野でも実施されてはいますが、その規模や人数では製造業が中心的な役割を持っています。
これは実習生を派遣する国の要望でもあり、国を発展させるには工業技術の習得が不可欠だと考えているからです。
日本では製造業の拠点となる地域が複数存在していますが、その中でも有名なのは愛知県です。
これは世界的に有名な自動車メーカーが製造拠点にしていることが大きな理由であり、自動車という製品は関連部品工場などを含めると一大産業になるので、それだけ受入れ人数も多くなっています。
また自動車以外にも航空機や半導体など多くの製品を製造する会社があるのも、ここに実習生が集まりやすい要因です。
技能実習生の受入れは企業側からすると仕事を教えるだけでなく、日本の生活面での対応を求められることになるので、それに関係する人材を用意しなければいけません。
外国では日本と生活習慣が異なっていることから、日常生活の中で困る状況が発生するからであり、そういった少しの不安でも除去しなければ仕事にも影響してしまうためです。
他にも言語・会話の問題は深刻であり、技能実習生は来日する前に一定のレベルで会話ができるようになっていますが、難しい言葉や早い言葉に慣れてはいないので母国語で話せる担当者が必要になるでしょう。
このように受入れにはある程度のノウハウが必要で費用も発生してしまうので、愛知県のように受入れ実績が多く、大手企業が多い場所に集まってくるということです。